2020年9月12日4 分

老化を抑える食事

最終更新: 2020年9月29日

老化原因物質AGEは、終末糖化産物と言われ、がん、心筋梗塞、骨粗鬆症、アルツハイマー病、メタボ、更年期障害だけでなく、肌のしわ、たるみ、薄毛など外見に関わっていることがわかっています。

AGEをためない食事、食材、AGE値を下げる方法について書いていきます。

AGEがたまるしくみ

①体内で作られる「内因的なAGE」

 AGEの蓄積量は、「血糖値×持続時間」で決まります。

 血糖値とは、血液中のブドウ糖の量。ブドウ糖の濃度が高い程たんぱく質と
 
 むすびつきやすくなり、糖化を促進します。

②食べ物から体内に入る「外因的なAGE」

 食べ物に含まれるAGEの7%が体内に蓄積されます。

 一度蓄積されると15年も体内にとどまり続けます

 糖尿病などは、血糖値を正常化してもすぐにAGEは減らないため、治療後も
 
 病気が進行する可能性があります。

AGEをためない食べ方のコツ

①AGEを多く含む食品を食べすぎない。

 ベーコン・フランクフルトなどの燻製・加工食品、エキストラバージンオイル、
 
 バター、パルメザンチーズなど多く含まれるので、毎日食べ続けない、
 
 食べ過ぎないようにしましょう。

②血糖値をあげにくい「GI値」の低い食品を選ぶ。

 白米より玄米、うどんよりそば、食パンよりフランスパンを選ぶ方が、
 
 食後血糖値を抑えやすい。

③食べる順番を工夫する。

 食物繊維→タンパク質→糖質 の順で食べましょう。

 

④ファーストフードはなるべく避ける。
 

⑤甘みづけされた清涼飲料水は控えめにする。


 
⑥時間をかけてゆっくり食べる。

AGEを抑える調理の基本

AGEを増やさない理想的な調理法

 生→蒸す・茹でる→煮る→炒める→焼く→揚げる

抗酸化作用が多い食べ物

ブルーベリーなどのベリー類

抗酸化物質アントシアニンがたっぷり含まれているので、体内の炎症レベルをさげてくれる。冷凍済の方がアントシアニンの吸収効率が高い。

オレンジ

ミネラルの中でも特に重要なマグネシウム(睡眠の質にも影響)が豊富に含まれている。

抗酸化作用が高いシトラスフラボノイドが含まれている。

ぶどう

ルテイン、ケラシチン、ゼアスタキサンチンなどフィトケミカルという抗酸化物質が含まれている。抗酸化作用と抗炎症作用の両面で効果が高い。

パイナップル

ミネラルやフィトケミカルなどのバランスが良い。ブロメラインという抗炎症作用が大きく、老化や炎症を防ぐ。

さつまいも、じゃがいも

栄養バランスが良い。揚げない方が良い。

にんじん

食物繊維が豊富で、にんじんに入っている食物繊維は、甲状腺ホルモンを活性化する作用があり、代謝をあげる。肌の血色が良くなる。

食べてしまった酸化した油を軽減する方法はコーヒー

オメガ6の脂肪酸が多い油、サラダ油などは、高温調理や時間の経過で酸化しやすい。
 
酸化した油に発生するマロンジアルデヒド(MGA)は、体に炎症を起こし、全身が老化していく原因となる。体に良いとされるオメガ3も、酸化していると意味がない。
 
トルココーヒーまたはグリーンコーヒーパウダーを食後に摂取すると、脂肪の酸化減少を30%減らすことができた。(ヘブライ大学の研究)

ポリフェノールが酸化を防いでくれるのではないかと仮説できる。

インスタントコーヒーは、ポリフェノールが失われている可能性があるので効果は不明。

 調理法

①50度洗い
 
 50度のお湯をためて洗い、ザルにあげて水けをきり、すぐ使わない場合は冷蔵庫に
 
 すぐにサラダにする場合は冷水で引き締めましょう。

 汚れがよく落ち、アクや臭みが減り、旨味や甘味が増します。
 
 野菜は元気になり、肉や魚は酸化物や不要な油が落ち、ふっくらさっぱりし、
 
 日持ちもします。

②べジブロス ベジタブル(野菜)+ブロス(だし)

 野菜の切れ端をコトコト20~30分弱火で煮ます。

 野菜の切れ端には「ファイトケミカル」という抗酸化物質があり、玉ねぎのケルセチン、
 
 にんじんのβカロテン、トマトのリコピンなどがあります。ファイトケミカルは老化の

 進行を遅らせる効果があるので、だしを取って濃縮すると効果がある。

③低温スチーミング

 70度の低温で蒸すと、食材の旨味や栄養を最大限に引き出せます。
 
 食材の酵素が活性化し、旨みを熟成させる効果があります。調理時間の短縮になり、
 
 素材を活かした美味しく健康的な料理に仕上がります。

 

④ウォーターソテー

 AGEを増やす大敵は油。油の代わりに水を使って具材を炒めましょう。
 
 加熱した油はAGEが高いうえ、酸化物質となります。
 
 油は良質な油を少量、仕上げに入れましょう。

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