世界で地球温暖化防止のために、牛肉を食べることを控える運動が広がっています。
家畜から排出される温室効果ガスは、世界の温室効果ガスの約14%を占め、すべての乗り物から排出される温室効果ガスの総量に匹敵します。
対策を取らなければ食糧システムからの温室効果ガス排出だけで、2050年までに気温上昇1.5℃を超えてしまうと発表しています。
https://www.greenpeace.org/japan/sustainable/story/2021/07/05/52110/
メタンガスの問題
牛の胃で発生し、ゲップとして出されるメタンガスは、二酸化炭素の25倍の温室効果があります。
世界中の牛などの胃腸から排出されるメタンガスは年間20億トン(二酸化炭素換算)。 温室効果ガスの実に4%を占め、一つの国の排出量に匹敵すると言われています。 牛からの排せつ物に含まれる一酸化二窒素は温室効果ガスの一種で、二酸化炭素の実に300倍もの温室効果があったのです。
二酸化炭素排出量
(百万トン) 1 中国 9,528 28.4
2 アメリカ 4,921 14.7
3 インド 2,308 6.9
4 ロシア 1,587 4.7
5 日本 1,081 3.2
6 ドイツ 696 2.1
7 韓国 606 1.8
8 カナダ 565 1.7 研究機関、農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)の研究者は、メタンの排出が少ない牛」の研究を進めています。 https://www.jccca.org/download/13327
飼料の問題
地球の人口の8億人以上は食料不足となっている。
一方、400億人分の食事を牛が毎日食べている。
牛肉1キログラムを生産するのに必要なとうもろこしは11キログラム
とうもろこしのまま食べると11倍の人が食べられる。 地球上で、最も土地を使用しているのは工業型畜産であり、森林破壊の主要な原因です。
お肉の生産は地球の陸地の26%、なんと1/4を利用しています。
2050年に98億人の食糧を確保するには、2010年比で56%多くの食糧を生産しなくてはなりません。
現在のペースで、肉や乳製品の消費が進んだ場合、インドの国土の2倍に当たる森林を畑にする必要があると言われています。すでに野生動物たちの多くが生息地を破壊され、未来が脅かされている中でこれ以上の森林破壊は破滅的と言えます。
動物性食材の生産量を減少させ、家畜のエサとなる穀物の大量生産や動物の飼育のために開拓された土地は保全していく必要があります。
1kgのステーキの生産には、25kgの穀物が必要です。
大量の穀物を必要とする畜産は、広大な農地の使用が必要となるため森林破壊や生態系破壊などの原因となります。
お肉の代替品となる大豆製品も環境を大きく破壊しているのでは?と不安になりますよね。しかし、大豆の生産の人が消費しているのは10%以下で、なんと90%以上が家畜動物によって消費されています。
大気汚染
米国では農業など食料生産で排出されるPM2.5による大気汚染で、年間約1万6000人が亡くなっています(研究結果が米国科学アカデミー紀要に発表)。そのうちの80%は、食肉、乳製品、卵など動物性食品の生産に関連しています。
この論文によると、牛を育て、飼料となる作物を育てた大気汚染による早期死者数は年間で4,000人。これに豚と乳牛を加えると、死者数は、年間9,100人に増加しました。一方、食用トウモロコシを含む野菜の栽培による早期死亡は、年間100人でした。
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